財布を落としたり盗難に遭ってしまったりした時には、帰宅する電車賃すらなくて困ってしまうことがあるでしょう。

自宅に帰ることさえできれば、現金を用意できるということもあるかもしれません。こういうときは公衆接遇弁償費という制度が使えないか検討してみると良いです。

公衆接遇弁償費とは?

公衆接遇弁償費とは、交番勤務の警察官または交通機動隊に勤務する警官が、財布を落としたり盗まれたりしたなどの事情によって自宅へ帰宅する費用に困っていると確認できた都民に対し、原則1000円以内の貸付を公費から受けられる制度です。

公衆接遇弁償費事務取扱要綱の制定について(PDF形式:112KB)

Dr.フランチェスカDr.フランチェスカ

公衆接遇弁償費でお金を借りる際には、借受願書という公式な書類に氏名、住所、職業、年齢、電話番号などの連絡先を記入する必要があるわ。

えっ、交番でお金を借りることができる!?

交番でお金を借りることができるというと、不思議に思う人もいるでしょう。しかし、1968年に当時の警視庁の警ら部長が警視庁管内に出した通達を根拠としているので、警視庁管内であれば利用可能です。

東京都と愛知県には制度として公衆接遇弁償費が公費により最初から用意されているので、事情を話して氏名と住所を申告すれば借入が可能となります。

あすかあすか

公衆接遇弁償費っていう便利な制度があるのは知りませんでした。友達が一緒にいればお金を借りることもできますが、一人だと絶望的ですよね。

Dr.フランチェスカDr.フランチェスカ

財布ではなく上着のポケットなどに現金を入れて居酒屋などの飲食店などに行くようなケースは注意が必要よ。
気がついたら、お金が無い、、、ってこともあるわ。

あすかあすか

公衆接遇弁償費で必要最低限の1000円でも借りることができれば、最悪、途中の駅くらいまでは帰れそうです。途方に暮れるということはなさそうです汗

最近では借り逃げが多くて借りられなくなってきている?!

公衆接遇弁償費として警察から借入を行なった際には、同じ管轄内の交番または警察署へ返却する義務があります。

しかし、一時期3割を超える借り逃げが発生したことから、貸付条件が厳しく運用されるようになっている状況です。

公衆接遇弁償費は警察官個人のポケットマネーではなく、あくまでも公費として緊急時に貸付を行っているものだからです。

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公衆接遇弁償費は一時的に借りれる制度なんだけど、返済しない人も多くて制度の適用に慎重になってきているわ。

公衆接遇弁償費で借りたら必ず返済しよう

原則1000円以内という金額とはいえ、緊急時に自宅までたどり着く手段として利用可能な制度ですから、借りた公衆接遇弁償費は必ず返済しなければなりません。

借り逃げを行なう人が増えてしまうと、本当に困っている時に借りられなくなるので、公衆接遇弁償費は必ず返済しましょう。

あすかあすか

公衆接遇弁償費でお金を借りた場合には、借りた交番に出向いて返済しましょう。
ただ、遠方の場合には、最寄りの交番や振込でも受け付けてくれるか確認してくださいね。

こんな理由なら警察がお金を貸してくれる!?

警察が公費によりお金を貸してくれる公衆接遇弁償費は、困っている時に帰宅困難者を出さないようにするための制度です。

東京都や愛知県で公衆接遇弁償費の制度が通達により整っているのは、節度ある利用と交番運営が上手く行っているからでしょう。

公衆接遇弁償費をどのような場合に借り入れできるのか事前に知っておくことが大切です。

Dr.フランチェスカDr.フランチェスカ

できれば自分自身を証明できるものがあったほうがいいわね。

財布を落としたり、盗まれたりした場合の交通費

公衆接遇弁償費の借り入れ目的として最も多いのが、財布を落としたり、盗まれたりしたときに自宅の最寄り駅までたどり着くための費用です。

1000円以内の実費交通費と決まっているので、1000円を超える遠方の場合には自宅まで辿り着けないですが、近くの駅までは行けるでしょう。

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最近、よくあるのは忘年会や新年会などの飲み会のあとにネットカフェで無防備な状態で盗まれるケースが多いから注意して。

あすかあすか

公衆接遇弁償費の制度を利用すできれば、帰りの片道交通費くらいは賄えますよね。

行方不明者を保護した際に必要な交通費や経費

行方不明者を発見し、救援するために必要とされる交通費や経費についても公衆接遇弁償費による貸付を受けられます。

緊急性が高い場合には、速やかな対応が行われるので、公費の有効活用と捉えられます。公衆接遇弁償費の中でも比較的借り入れを受けやすい理由です。

あすかあすか

公衆接遇弁償費の利用で多いのはダントツで交通費なようですが、迷子の保護や電話代にも使われているんですね。

病人の保護や交通事故などの救護に必要な経費

急病人の保護や交通事故により負傷者の救護に必要な費用が手持ちでは不足する際にも、公衆接遇弁償費の利用が可能です。

公衆接遇弁償費の中でも特に緊急性が高い内容については、警察官と協力して対処にあたることになりますが、1000円を超える場合には交番勤務の警察官では権限がありません。

この場合、地域を管轄する警察署の地域課長による決済が必要となります。

その他の公衆接遇の適正を期するために必要とされる経費

公衆接遇弁償費の中で最も分かりにくい経費が、公衆待遇の適正を期するために必要とされる経費です。

財布を落とした場合や行方不明者の保護や救護の必要があるといった具体的に想定されている交通費や経費以外であっても、事情を警察官が考慮して公衆接遇弁償費の対象とすることができると認められる経費について規定しています。

その他の理由で必要と認められた場合という意味合いで使われていると考えれば良いでしょう。

どの警察でもお金を貸してくれるわけではない!?

公衆接遇弁償費の制度は、警視庁の警ら部長が1968年に警視庁管内に出した通達が始まりですから、全国の警察で導入されているわけではありません。

交番勤務の警察官が私費で行っている貸付に見かねて始まった制度という点からも、そもそも公共交通機関が発達している地域と住民性により生まれた制度です。

自治体によって違う対応

全国の警察は、都道府県別に組織されており、法律に基づいた運用がされています。

公衆接遇弁償費は、警視庁が警視庁管内で運用するために出された通達を根拠としているので、国会で立法された制度ではありません。

自治体により公衆接遇弁償費の制度自体が存在していない所がむしろ多いわけです。

Dr.フランチェスカDr.フランチェスカ

公衆接遇弁償費は自治体によって対応が違うから注意して。全国的な制度じゃないから門前払いされる可能性もあるわ。

あすかあすか

最近では、返済率が悪くトラブルの原因にもなってきているので、公衆接遇弁償費を貸し出す審査基準も厳しい傾向にあるようです。

返済しないのは犯罪行為になる

警察の公費から公衆接遇弁償費は貸付を行っているので、金額は少ないとしても返済しないと詐欺罪という犯罪行為になります。

遠方なために借りた交番へ公衆接遇弁償費の返済が難しい場合には、最寄りの交番へ返済することも可能ですが、同一都道府県内の警察署や交番に限られます。

意外と低い返済率

公衆接遇弁償費の制度が確立されている警視庁管内であっても、2009年度の公衆接遇弁償費返済率は64.3%と低く、貸付基準がやや厳しくなった2015年度でも78.6%という状況です。

原則1000円以内とされている理由は、低い返済率にあると考えられます。

あすかあすか

公衆接遇弁償費で借りれるのは少額ということもあって、都合の良い時間帯に開いている交番を探すのが億劫になっているのかもしれません。

返さないと逮捕されることも

やむを得ない事情により公衆接遇弁償費を利用するわけですが、返済を行わなければ詐欺罪の構成要件に該当するので、逮捕されても文句は言えません。

実際に返すつもりがないにも関わらず、公衆接遇弁償費を何度も繰り返し借りて返済しなかったとして寸借詐欺で逮捕された人もいます。

「電車代貸して」交番から寸借詐欺容疑で男を逮捕 警視庁
「電車代を貸して」などと交番に駆け込み、財布をなくした人などに貸し出す「公衆接遇弁償費」をだまし取ったとして、警視庁碑文谷署は6日、詐欺などの疑いで、東京都目黒区碑文谷、無職、松本真一容疑者(57)を逮捕した。

引用元: MSN産経ニュース

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公衆接遇弁償費の制度の悪用は厳しい罰則もあるから絶対ダメよ。

警察からお金を借りるのは最後の手段

盗難事件に巻き込まれた場合や財布を落としてどうしようもない場合など、緊急時には冷静な判断が難しくなるものです。

警察から公衆接遇弁償費の借り入れが可能という知識があったとしても、まずは冷静になって他の手段がないか探してみましょう。

あすかあすか

やはり帰りの電車賃がなくて公衆接遇弁償費でお金を借りるのって最終手段ですよね。

交番で相談すれば、解決策を提案してくれるかも

財布の紛失や盗難事件に巻き込まれた際には、交番に紛失届や被害届を出すことになるので、交番で相談する間に解決策を提案してもらえるでしょう。

警察官は、同様のケースを毎日見ているので、公衆接遇弁償費にかぎらず具体的な選択肢を提示してもらえるかもしれません。

どうしても解決できなければ、公衆接遇弁償費を借りれば良いわけです。おサイフケータイ機能が付いた携帯電話やスマートフォンがあれば、交通系電子マネーを持っていることに等しくなります。

電話を借りることができれば、家族や友人にSOSを出せる

スマートフォンや携帯電話が普及したことで、電話番号を電話帳機能に頼って記憶していないこともあるでしょう。

日頃から緊急時に連絡する電話番号を覚えておけば、交番に相談した時に電話を借りて家族や友人に助けを求めることができます。

あすかあすか

財布だけでなくスマホも失くしてしまった場合に、家族や友人に連絡を取る手段として公衆接遇弁償費の制度を利用できると、これ以上ない救済策になりますね。

お金がなくて帰れない、、、困ったときのタクシー?!

手持ちのお金がなくて帰宅できない場合でも、自宅に現金またはクレジットカードがあると分かっているならば、タクシーと個別交渉してみると良いでしょう。

外出先での財布の紛失や盗難事件により現金が手元にないことを申告すれば、着払いに了承してもらえることがあります。

交番に相談しているならば、交番の警察官に立ち会ってもらえばタクシードライバーにも了承してもらいやすいです。

まとめ

交番で原則1000円以内に限り借り入れができる公衆接遇弁償費は、制度が整っている警視庁管内ならば理由を申告することで借りられます。

しかし、返済率が100%に近付かない現状では、貸付に際して厳しくなっている状況があるので、交番に相談しても対処方法が見つからない最後の手段と考えると良いでしょう。

公衆接遇弁償費の制度は、警視庁や愛知県警など限られた警察のみで行われています。全国どこでも利用可能な制度ではないので注意が必要です。