トレードと凡事のお話 その258

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先週、20年前に地球を飛び立った土星探査機カッシーニが任務を終え

土星の大気圏に突入して燃え尽きその使命を終えましたね。





■先週(911日から915)の主な出来事や要人発言



先週は、ドルインデックスが91.47で始まり、92.66へ上昇した後に

反落して91.83で週の終値になりました。

10年債利回りは週レベルで2.202%に上昇しました。

NY原油先物(WTI)10月限は週の終値で49.89ドルに上昇しました。

NYダウは週間470.55ドル上昇、22268.34ドルで週の取引を終える。





<911()>

報道

「ハリケーン・イルマが米国のフロリダ州に上陸。」

北朝鮮外務省

「米が国連安保理で史上最悪の制裁決議でっち上げようとしている。

 我々はいかなる最終手段も辞さない準備ができている。」

10年債利回りは2.09%台へ上昇して始まる。

日経平均は166.57円高で寄り付き270.95円高の19545.77で大引け。

クーレECB理事

「為替によるショックは金融引き締めになりうる。

 インフレによる影響は近年低下気味。」

安保理関係筋

「米国が提案した当初案には北朝鮮への石油の全面的な輸出禁止が

 盛り込まれていたが、修正案では、年間の原油輸出に上限を

 設定し過去12カ月の輸出量を超過してはならないとした。

 金正恩朝鮮労働党委員長を対象とした資産凍結や海外渡航禁止に

 ついては見送られた。」

独仏英の株式市場は1%超の上昇。

米3年債入札では最高落札利回り1.433%、応札倍率2.70倍。

NY時間に米10年債利回りは2.13%台へ上昇。ドル買い優勢。

原油先物は48.07ドルへ上昇。

SP500は最高値を更新して2488.11へ上昇。

NYダウは259.58ドル高の22057.37で取引を終える。



<912()>

報道

「国連安保理が新たな北朝鮮制裁決議案を全一致で採択。」

米当局者

「国連安保理の制裁強化決議が採択されれば、

 北朝鮮の繊維輸出72600万ドル相当が妨げられ、

 石油精製品輸入は200万バレル減少して250万バレルになり、

 北朝鮮の輸出は90%減少する。」

北朝鮮の駐ジュネーブ大使

「違法で不法な決議を全面的に否定する。

 米国が過去に体験したことのない最大の苦痛を与える用意がある。」

日経平均は190.37円高で寄り付き230.85円高の19776.62で大引け。

李中国首相

「中国経済は改革を伴いつつ安定的に維持。

 第一四半期の勢いを今後も維持する。

 個人消費の活況が中国経済を支える。慎重な金融政策を続ける。

 元安での輸出拡大は考えていない。積極的な財政政策は継続。」

ラガルドIMF専務理事

「世界経済は過去10年より良い状況にある。

 昨年よりも改善しているが、雲が陰っている。」

NZ世論調査

「与党国民党47%、野党労働党38%と

 与党が野党に対するリードを広げた。」

ロンドン時間に米10年債利回りは2.16%台へ上昇。

英の物価指数は市場予想より強い。ポンド買い反応。

報道

「米労働省が発表した米求人件数(7)617万件と過去最高に。」

一部報道

「トランプ大統領は11月に中国を訪問する意向。」

NY時間に米10年債利回りは一時2.17%台へ上昇。

10年債の入札では最高落札利回り2.180%、応札倍率2.28倍。

ムニューシン米財務長官(TVインタビュー)

「トランプ政権が公約している法人税の15%への引き下げは

 達成できるかどうか分からない。」

NYダウ61.49ドル高の22118.86ドルで取引を終える。

NYダウ、SP500NASDAQが市場最高値を更新。



<913()>

トランプ米大統領

「北朝鮮制裁決議は新たな非常に小さな一歩。」

日経平均は97.07円高で寄り付き89.20円高の19865.82で大引け。

10年債利回りは一時2.15%台へ低下。

RBAハーパー理事

「利上げの正当化には経済成長が不十分。」

ユンケル欧州委員長

「欧州経済の回復に自信を持っている。

 経済と財務を担う欧州の閣僚が必要。

 欧州の全ての財政措置を調整し、

 加盟国が景気後退や危機に直面した際に関与すべき。」

英国の平均時給が予想より弱くポンド売り反応。

EIA週間石油在庫統計では原油在庫が588.8万バレルの増加。

国際エネルギー機関IEA月報

「過剰な原油在庫が縮小に向かっている。」

原油先物は49ドル台前半へ上昇。

30年債の入札では最高落札利回り2.790%、応札倍率2.21倍。

NY時間に米10年債利回りは2.19%台へ上昇。

ブルームバーグ

「モラー特別検察官がソーシャルメディアに捜査の重点置いている。」

プラートECB専務理事

ECBは安定感を維持する必要。

 ECBは忍耐強く持続しなければならない。

 ECBがインフレに勝利したと宣言するのは時期尚早。」

トランプ大統領

「法人税減税を要請する。何兆ドルもの資金が国内に還流する。

 自身の税制改革計画では富裕層の減税はない。

 ただし、増税はなく現行と変わらない。中間層の減税が焦点。

 法人税を減税し雇用拡大を追い求める。中間層と雇用が焦点。」

NYダウは39.32ドル高の22158.18で取引を終える。最高値を更新。



<914()>

ブルームバーグ

「サウジは予定していた国営石油公社アラムコのIPO

 2019年に数ヵ月先送りすることを検討している。」

日経平均は5.45円安で寄り付き58.38円安の19807.44で大引け。

北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会の報道官声明

「国連安保理での対北朝鮮制裁決議に関し日本は米国の制裁騒動に

 便乗した。日本列島4島を核爆弾で海に沈めなければならない。

 米国は決議でっち上げの主犯。わが軍や人民は、

 米国人を狂犬のように棒で打ち殺さなければならない。」

報道

「米情報機関が北朝鮮のミサイル発射準備を確認。

 中距離弾道ミサイルもしくは大陸間弾道ミサイルとみられる。」

報道

「日本の株式市場の時価総額がバブル期を超える。」

スイス中銀

「必要であれば為替市場で介入する用意。

 2017GDPは+1%わずかに下回る可能性。(従来予想+1.5)

 スイスフランは依然として過大評価されている。

 過大評価の度合いは以前ほどではない。

 住宅、不動産市場の不均衡を引き続き注視。

 2017CPIは+0.4%、2018年+0.4%、2019年+1.1%と予想。」

ベルギー中銀総裁

「ユーロ圏のインフレは底入れしたもよう。

 インフレ目標に向けて極めて緩和的な金融政策が引き続き必要。」

英中銀

「政策金利据え置きは7対2で決定。

 多数派は今後数ヶ月で刺激策の解除を始める見通し。

 経済が引き続き成長し、インフレ圧力が上昇し続ければ、

 後数カ月以内に利上げを実施する必要がある。

 資産買入枠の据え置き、全員一致。

 マカファティ、サンダース両委員が利上げを主張。

 第3四半期の英成長率見通しは0.3%、8月予測に沿ったもの。」

ポンド買い反応。

トランプ大統領

DACAの合意はかなり近づいている。壁については後回しに。」

米消費者物価指数(8)は市場予想より強い+0.4%。ドル買い反応。

10年債利回りは一時2.22%台へ上昇。

主要各紙

「北朝鮮がICBM発射の兆候、発射台の移動を開始。」

原油先物は一時50ドル台へ上昇。

報道

BTCチャイナが9月末に売買全面停止でビットコインが大幅安。」

カーニー英中銀総裁

「ポンド安で物価は上昇している。

 自分も向こう数ヵ月での緩和縮小を見込んだ1人。

 この先数ヵ月で金利調整の必要があるかもしれない。」

ティラーソン米国務長官

「対北朝鮮で石油の手段を活用するよう中国に期待。

 北朝鮮問題でより強い国連決議を望んでいた。」

NYダウは45.30ドル高の22203.48で取引を終える。最高値を更新。



<915()>

報道

「午前657分頃に北朝鮮がミサイルを発射。Jアラートが発動。」

円買い反応。米10年債利回りは一時2.17%台へ低下。

菅官房長官

「北朝鮮のミサイル発射に関して、度を越した挑発行為を

 断じて容認できない。」

日経平均は13.64円安で寄り付き102.06円高の19909.50で大引け。

韓国当局

「北朝鮮に対して、無謀な挑発の停止を促す。

 弾道ミサイル発射を強く非難する。

 北朝鮮が非核化のための交渉に応じるように促していく。

 北朝鮮の脅威に対しては用意を強化していく。」

ティラーソン米国務長官

「ミサイル発射などの挑発行為は北朝鮮の孤立を深めるだけとなる。

 こうした挑発行為に対して、中国とロシアは容認できないことを

 示す必要がある。中国とロシアがそれぞれ行動するように求める。

 また、全ての国に対して北朝鮮への新たな措置取るよう求める。」

安倍首相

「北朝鮮のこのような暴挙を断じて容認できない。

 国連安保理に対して、緊急会合の開催を要請していく。

 国際社会で団結し明確なメッセージを発しなければならない。」

文韓国大統領

「現時点での北朝鮮との対話は不可能。

 韓国は北朝鮮を変えるために断固とした措置取ると発言している。

 韓国は北朝鮮の挑発に無策でいることはない。

 挑発を粉砕する力を持っている。国際社会の制裁と圧力は増大へ。」

東京時間は米10年債利回りは2.18%あたりで推移。ドル円が反発。

ブリハ英政策委員

「今後数ヶ月以内に利上げの必要ある公算。

 英国のインフレが上昇圧力を受ける可能性。

 引き続きEU離脱が英経済の影響を与える一層のリスクがある。

 利上げ時期が近づいている。

 英国の均衡金利水準が上昇している可能性。

 スラックは弱まり緩やかな賃金上昇圧力に。」

ロンドン時間に米10年債利回りは2.20%台へ上昇。

ラウテンシュレーガーECB理事

「今こそQE縮小の決定を下す時期。

 非伝統的措置を終了させる方法を考える必要。

 市場とのコミュニケーションには細心の注意を払うべき。」

ロシア中銀

「今後半年間で追加利下げの余地がある。」

米小売売上高(8)は市場予想より弱い-0.2%。

10年債利回りは一時2.19%台へ低下。ドル売り反応。

FRB

「ハービーが8月鉱工業生産を約0.75ポイント押し下げた。」

一部報道

ECBは来年からの出口戦略の中で、

 償還国債の再投資を月間150億ユーロペースで続ける意向で、

 それを強調することを検討している。」

SP

「ポルトガルを投資適格級に格上げする。」

マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)

「北朝鮮への対応では時間切れが近づきつつある。

 国連安全保障理事会の追加制裁決議の厳格な履行を急ぐべき。

 現段階では選ばないが、軍事的選択肢はある。

 戦争行為に至らない全ての措置を講じるべきだ。」

トランプ米大統領

「日本上空を通過する弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮について、

 またしても近隣諸国と世界全体を完全に侮辱した。

 北朝鮮の脅威への(軍事的)選択肢は効果的かつ圧倒的だ。」

原油先物10月限は49.89ドル。米10年債利回りは2.202%

NYダウは64.86ドル高の22268.34で取引を終える。最高値を更新。





<先週のドル円の概況>

先週のドル円は、週初11日に上窓を空けて108.22レベルで始まり、

揉み合いながらも堅調傾向で推移して、14日のNY時間序盤に米消費

者物価指数が市場予想より強い結果となって米10年債利回りが一時

2.22%台へ上昇したことを背景に111.04へ上昇しましたが、その後、

主要各紙による「北朝鮮がICBM発射の兆候、発射台の移動を開始。」

との報道に揉み合いながらも反落する展開になりました。その後、

15日の早朝に北朝鮮がミサイルを発射してJアラートが発動したこ

とで109.55へと下押しましたが、その後、切り返して、ロンドン時間

にかけて週高値となる111.33へ上昇する展開になりました。その後、

米小売売上高が市場予想より弱い結果となったことを背景に110.61

反落した後に揉み合いとなり110.84レベルで週の取引を終えました。



<先週のユーロドルの概況>

先週のユーロドルは、週初11日に1.2018レベルで始まり、揉み合い

ながらも軟調傾向で推移して、12日のロンドン時間にかけて1.1926

下落しましたが、その後、13日のロンドン時間にかけて1.1995へ反発

する展開になりました。その後、NY時間序盤から再び反落して、1.18

台後半へ下げた後に揉み合いになりましたが、その後、14日のNY

間序盤に米消費者物価指数が市場予想より強い結果となって米10年債

利回りが一時2.22%台へ上昇したことを背景に週安値となる1.1838

下落する展開になりました。その後、切り返して、15NY時間序盤

に発表された米小売売上高が市場予想より弱い結果となったことを背

景とするドル売りに1.1987へ反発しましたが、その後、下押しとなっ

1.1943レベルで週の取引を終えました。







●今週(918日から922)のドル・円・ユーロの注目点



<今週のドル円>

今週のドル円相場は、上昇した場合、まずは111.00の「00」ポイント

から14日の高値111.04を巡る攻防が注目されます。ここを上抜けた

場合は先週高値の111.33、さらに上昇した場合は711日から9

8日の下落波動の61.8%戻しの111.75、ここを上抜けた場合は112.00

の「00」ポイント、さらに上昇した場合726日の戻り高値112.20

ここを上抜けた場合は711日から98日の下落波動の76.4%戻し

112.80を巡る攻防が注目されます。

一方、下落した場合は、まずは110.00の「00」ポイントから13日の

ロンドン時間の押し安値109.90を巡る攻防が注目されます。ここを下

抜けた場合は15日の安値109.55、さらに下落した場合は6日のNY

間後半の戻り高値109.39、ここを下抜けた場合は12日のオセアニア時

間の押し安値109.24、さらに下落した場合は109.00の「00」ポイント

を巡る攻防が注目されます。



今週のドル円相場は経済指標および要人発言では、18日の米NAHB

宅市場指数と対米証券投資、19日の米住宅着工件数と米建設許可件数

と米第2四半期経常収支、20日の日通関ベース貿易収支と米中古住宅

販売件数と米FOMC政策金利発表とイエレンFRB議長の定例会見、

21日の日銀金融政策発表と黒田日銀総裁の定例会見とフィラデルフィ

ア連銀製造業指数と米新規失業保険申請件数と米景気先行指標総合指

数、などが注目されます。



先週のドル円は、懸念されていた9日の北朝鮮建国記念日でのミサイ

ルの発射がなく、北朝鮮リスクが後退したことを背景に上窓を空けて

始まり堅調傾向で推移して、15日の早朝に北朝鮮がミサイルを発射し

たことで下押しとなるも109円台半ばで切り返し一時111円台へ上昇

する展開になりました。

国連安保理では新たな北朝鮮制裁決議案が全一致で採択され、注目の

米消費者物価指数(8)は市場予想より強い+0.4%、そして、米小売売

上高(8)は市場予想より弱い-0.2%という結果になりました。

さて今週は、20日にFOMC政策金利発表とイエレンFRB議長の会見

が予定されていて注目の焦点になります。市場観測ではバランスシー

ト縮小開始は既定路線になっていて、米国債が60億ドル、住宅ローン

担保証券(MBS)40億ドルの合計100億ドルのバランスシート縮小開

始が発表される可能性が高いとされているようです。また、ブラック

アウト期間前のFEDの要人達の発言では利上げへの慎重姿勢も観られ

ていましたが、米CPIが市場予想より強い結果となったことでCME

ェドウォッチでの市場が織り込む12月の利上げ確率は53%となってい

て、FOMCメンバーの金利見通しのドットチャートと、FOMC経済見

通しが大いに注目されます。これらの次第によってボラタイルな相場

展開になる可能性がありそうです。





<今週のユーロドル>

今週のユーロドル相場は、上昇した場合、まずは15日の高値1.1987

を巡る攻防が注目されます。ここを上抜けた場合は13日高値1.1995

から1.2000の「000」ポイント、さらに上昇した場合は11日のロンド

ン時間の戻り高値1.2029、ここを上抜けた場合は7日の高値1.2059

さらに上昇した場合は8日の年初来高値1.2092を巡る攻防が注目され

ます。

一方、下落した場合は、まずは1.1900の「00」ポイントを巡る攻防が

注目されます。ここを下抜けた場合は14日の東京時間の安値1.1866

さらに下落した場合は14日の安値1.1838、ここを下抜けた場合は8

31日の安値1.1823、さらに下落した場合は1.1800の「00」ポイント

を巡る攻防が注目されます。



今週のユーロドル相場は経済指標および要人発言では、18日の欧消費

者物価指数確報、19日の独・欧ZEW景気期待指数、21日のドラギ

ECB総裁の発言と欧消費者信頼感速報、22日の仏第2四半期GDP

報と仏・独・欧製造業PMI速報と仏・独・欧サービス業PMI速報と

ドラギECB総裁の発言、などが注目されますが、対ドル通貨ペアとし

て、8日の米NAHB住宅市場指数と対米証券投資、19日の米住宅着工

件数と米建設許可件数と米第2四半期経常収支、20日の米中古住宅販

売件数と米FOMC政策金利発表とイエレンFRB議長の定例記者会見、

21日のフィラデルフィア連銀製造業指数と米新規失業保険申請件数と

米景気先行指標総合指数、などが注目されます。



先週のユーロドルは、日足レベルでは高値圏の揉み合いながら8日に

年初来高値の1.2092をつけて以来、時間足レベルではやや軟調傾向の

推移となりました。先週は1日の米雇用統計後の押し安値1.1849

一時下回りその後に戻していますが、下げた場合は、831日安値

1.1823がサポートとなるか注目されます。

7日のECB理事会後のドラギECB総裁の会見では「最近のユーロ相場

のボラティリティーは不透明性の原因。」と発言していますが、今週、

21日と22日のドラギECB総裁の発言が注目されます。「QEについて

決定の大筋は10月に発表する。」とされていますが、ユーロ高への具

体的な牽制があった場合は上値を抑えられる可能性がありそうです。

ユーロに係わる経済指標では、19日の独・欧ZEW景気期待指数と欧

消費者信頼感速報、22日の仏・独・欧製造業PMI速報と仏・独・欧

サービス業PMI速報などが焦点となりますが、対ドル通貨ペアとして

20日のFOMC政策金利発表とイエレンFRB議長の会見が注目の焦点

になります。









■トレードと凡事のお話 その258



前回からの続きのお話です。



投資苑で有名なアレキサンダー・エルダー博士が

トレードでは当たり前なことこそが大切として、

「投資苑3」の中でこう語っています。



「相場には秘密があります。

 秘密がないということが秘密なのです。」



相場やトレードで秘密ではない「当たり前なこと」とは

いったいぜんたい何なのでしょうか...。



今回は「トレードと凡事」その第二百五十八話です。



それでは、はじまり、はじまり~。^^





『おい、ジイさん。先週のドル円はその前週とは打って変わって、

 週初に上窓を空けて始まって以来、堅調に推移したよな...。

 そして、北朝鮮は国連安保理決議をあざ笑うかのように

 15日の早朝にミサイルを発射してまたJアラートが発動したけど、

 リスク回避も限定的で「押し目買いのアラーム」のようだったな。』



「ふむ。そうであったのう...。溜口剛太郎殿。

 北朝鮮に対する安保理決議は当初案の石油の全面禁輸から

 石油輸出に関しては前年の上限を超えてはならないとされ、

 中国やロシアの意向も配慮する格好で全会一致となったが...、

 妥協案ながら、これでも北朝鮮のガソリンなどの石油精製品輸入は

 200万バレル減少して、北朝鮮の輸出も90%減少する内容で、

 北朝鮮はこの決議に反発するかのようにミサイルを発射したのう。

 これに対して、市場も『慣れっこ』になっているのか、

 リスク回避の動きも限定的で、溜口殿の言われるように、

 Jアラートは、あたかも『押し目買いのチャンス到来のアラーム』

 のようではあったのう...。ただ...。」



『おい。ジイさん。「ただ」とは何だよ...。』



「今後の北朝鮮を巡る警戒日は1010日の朝鮮労働党創設記念日

 となろうが...、ミサイルが今までと異なり、グアム沖へ向けて

 発射された場合や、あるいは日本領海内に着弾したようなときは

 『Jアラートが押し目買いのサインとはならない』場合もある

 可能性があり、安易な条件反射ができないことも考えられるゆえ、

 ミサイルの方向によっては注意が必要なのではあるまいかのう...。」



『まぁ、15日に発射されたミサイルの飛行距離も3700Kmにもなって

 いて、ミサイルが米領グアム沖へ向けて発射された場合などでは

 リスク回避が簡単には収まらず昂進する場合もあるんだろうな...。

 さて...、今週はいよいよFOMCがあるけど、どうなるんだろうな。』



「市場観測ではバランスシート縮小開始は既定路線になっており...、

 FEDの要人達の発言では利上げへの慎重姿勢も観られておったが、

 米CPIが市場予想より強い結果となったことでCMEフェドウォッチ

 での12月の利上げ確率は50%超となっておるようじゃのう...

 まぁ、市場期待は強気に傾斜しておるわけじゃけれども...、

 FOMCメンバーの金利見通しのドットチャート及び経済見通しと、

 イエレンFRB議長会見を予断なく見届けついて行こうではないか。」



『さてところで...、ジイさん。今日は何のお話だい。

 先日に言っていた「トレードと脳内会議のお話」とやらかい?』



「ふむ...。他にもテーマにしたいお話はあるのじゃが...、今日は

 『トレードと脳内会議のお話』でもさせてもらうとしようかのう。」



『まぁ、よろしい。聞いてやろうじゃないか...。ジイさん。』



「インナー・トークなどと言われることがあるようじゃが...、

 議長役の自分自身とともに、ネガティブな自分、ポジティブな自分

 そして、ロジカルな自分、利己的な自分、疑い深い自分...、etc

 などによって、我々の脳内ではいつも活発に会議が繰り広げられて

 おるワケなのじゃのう...。溜口剛太郎殿。」



『あははっ。多重人格というワケではないが、脳内会議の内容が

 ポロリと言葉に出る「独り言」も多くの人が経験しているよな...。』



「脳内会議はその人固有の思考プログラムで、その会議の結論は

 偏向性のある自己フィルターを介した結論であり、

 よほどのインパクトがないと偏向性の癖(クセ)は変わらないもので、

 『自分自身の経験や考え方が反映される』ものなのじゃのう...。」



『トレードに際しても脳内会議はされているものなのかねぇ...。』



「ふむ...。トレーダーであれば多くの人が経験していると思うが、

 過去チャートでの模擬トレードや検証では上手くいくのに、

 今まさに動いているチャートでは途端にパフォーマンスが低下する

 ということがあってのう...。これも脳内会議である程度の説明が

 出来るものなのじゃのう...。溜口剛太郎殿。」



『......。』



「過去チャートでの模擬トレードでは、冷静でいられるという事も

 あるが、ロジカルな自分が脳内会議を主導しているのに対して、

 今まさに動いているチャートで、かつリアル・トレードであれば、

 例えば上昇トレンドでの執行判断に際しても、

 『ここから買うには高過ぎるんじゃないか...。』

 『高値つかみをして負けたらどうする...。』

 『この押しは押しではなく下降トレンド転換になるんじゃないか。』

 『いくらなんでも...。』、『さすがにもう...。』、『こんなバカな...。』

 『アナリストの某氏が7のつく年は株価が暴落すると言っていた。』

 『コリレーション(相関関係)が崩れると末期と言っていた...。』

 『不測の事態は起こりはしないか。なんか嫌な予感がする...。』

 などなど...、脳内会議は激論状態となるというワケなのじゃのう。」



『あははっ。確かに思い当たるフシはあるぜ...。

 例えば、ポンド円は週足のレジスタンスを上方ブレークしたけど、

 ブレグジットがどうのこうのと考えていたりしたら、

 高値つかみが気になってロング()が躊躇されたろうからな...。』



「ふむ...。上述のような脳内会議を経て出した執行の結論が、

 果たしてロジカルなテクニカル判断と言えるだろうか...。

 『不測の事態は起こりはしないか。なんか嫌な予感がする...。』

 などに至っては、これは根拠なきオカルト的な予想ではないか。」



『まぁな...。』



「ファンダメンタルズ的な『ブレグジットがどうのこうの』も、

 ファンドなどプロ筋は『百も承知で今は買い上げている』ワケで、

 現在の価格は『未然以外の全てを織り込んでいる』ゆえ、

 テクニカル的に『そしてここから』という事が大切なのじゃのう。」



『どうやらトレードでは脳内会議が負に働くことが多いようだな...。

 もしかするとプロスペクト理論も脳内会議ゆえかもしれないな。』



「トレードではロジカルなテクニカル判断こそ主導とすべきで、

 脳内会議や歪んだ自己フィルターの色眼鏡でチャートを観ていては

 トレード判断も歪むというワケなのじゃのう...。溜口剛太郎殿。」



『どうやら、トレード判断では思惑や予想をすることなく、

 ロジカルなテクニカル判断で臨んだ方が良いようだな...。』







なーんちゃって。

またまたお話が長くなりました。 m(_ _)m




ではまた来週。